ふらり のらり くらり

徒然なるままに

あんこ愛

思えば私が極端なあんこ(もっというとたい焼き、どら焼き、今川焼き、あのあたりの)信者となったのは他でもない、四ツ谷にあるたい焼き屋 わかばのせいである。

 

小腹が空いてはわかばへ行き、できたてでまだ皮がパリッとしているたい焼きをほおばる瞬間は至福のひとときだった。

あのわかばのせいで私は、俗に言うたい焼き御三家、麻布の浪花屋と人形町の柳屋を制覇することとなった。

柳屋のあんこはやや甘めで私の口には合わなかった。というより、あのあんこはどら焼きなどに向いているあんこかもしれない。たい焼きのためのあんこにしては、甘すぎるという表現が正しい。

 

浪花屋のあんこは上品な味、全体としてバランスが取れていて美味しかったのだけれども、日常の一コマとして食べたいのは、塩っ気の強いわかばのたい焼きだと思った。

 

ああいうお店の原材料は、だいたい最低限のものしか使っていないはずだから、だいたい似通った材料のはずなのだ。なのになんであそこまで、同じたい焼きのはずなのに味が違うのだろうなあ、とぼんやり考える。

材料の種類だろうか、材料の配合だろうか、温度だろうか、道具だろうか。

 

次は浅草の写楽のたい焼きを頂くこととしよう。